肝臓がんの主な原因は慢性肝炎

肝臓がんの主な原因は慢性肝炎

B型肝炎とC型肝炎の概要

B型肝炎とC型肝炎の概要

B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスの感染により起こる肝臓の病気です。肝炎や肝硬変といった肝臓の病気を引き起こす可能性が高くなり、肝臓がんの原因になります。

感染経路は血液感染や性行為であり、感染者の血液や体液が、ほかの人の身体に入り込むことで発症します。以前に手術等で輸血を受けたことがある方や刺青を入れたことがある方、覚醒剤等の注射をしたことがある方は感染している可能性があります。

すでにB型肝炎・C型肝炎にかかっていたとしても、自覚症状が現れないことが多く、気づかないうちに病気が進行し、重篤な状態になってから気付くこともめずらしくありません。

肝臓がんの予防

肝臓がんの予防

日本人の「肝臓がん」には、大きな特徴があり、「肝細胞がん」が90%以上を占めています。
以前はそのうちの90%近くは、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの感染によるものが原因でした。

しかし、最近はその比率は下がってきていて、代わりに脂肪肝が原因となっている比率が増えてきています。 日本では、B型、C型肝炎ウイルスに感染していることに気づいていない人や治療を受けていない人が、150万人~200万人いるとされています。また、肝疾患は、加齢とともにかかるリスクが高くなる病気です。

B型肝炎ウイルスは、ワクチンによる感染予防ができるため、ご自身の肝臓の状態が気になる方は、一度検査を受けることをおすすめします。

ウイルス以外の原因(脂肪肝や糖尿病などほかの生活習慣病との関連性)

ウイルス以外の原因

肝炎ウイルス以外で肝臓がんになる場合は

  • 多量飲酒
  • 肥満、糖尿病などの生活習慣(病)
  • 自己免疫性疾患

が原因です。
また、近年では非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が増加しており、「肝細胞がん」の要因にもなっていると考えられています。
ごはんや麺類などの「糖質」の過剰摂取にも注意が必要です。糖質は腸で吸収されエネルギーとして使われますが、余った分は肝臓へ運ばれ内臓脂肪として蓄えられてしまいます。
長期に渡り脂肪が蓄積されると、肝硬変、さらにはがん化にもつながるため注意してください。そのほかにも一部遺伝による場合もあります。

検査内容(生化学検査計)

検査方法

当クリニックでは、肝細胞がんの検査として血液検査(腫瘍マーカー)と超音波(エコー)検査を行っています。必要に応じて、CT検査やMRI検査を近隣の病院へ依頼することもあります。
肝臓は自覚症状が現れにくい病気ですが、血液検査を行うことで肝臓の病態をかなり詳しく知ることができます。